一戸建て購入時のローンの種類と借入金額の目安
一戸建てを購入するとき、殆どの方が利用することになるのが「住宅ローン」です。
金額も大きく返済も長期間に亘るため、失敗しないローン選びをしたいと誰もが考えるでしょう。
ですが、住宅ローンにはどのような種類があってどれを借りたらいいのかと聞かれると、難しいと考える方は多いはず。
そこで、本記事では、一戸建てを購入する際の住宅ローンと借り入れる目安を解説します。
新築や分譲住宅などの購入を考えていて、住宅ローンについて勉強したいと思っている方は、ぜひ参考にしてみてください。
目次
一戸建てを購入する際の住宅ローンの種類
新築を購入するときのローンには大きく分けて、民間の住宅ローン、公的な住宅ローン、協調融資の3種類があります。
それぞれを詳しくみていきましょう。
民間の住宅ローン
名前の通り、民間機関が融資を行っているローンで、銀行や信用金庫、労働金庫、ローン専門会社、不動産会社やハウスメーカーが金融機関と提携して行うものなど、様々な機関から出ているため商品も豊富で、住宅ローンのなかでは最も種類が多いです。
民間の住宅ローンはさらに金利や目的に応じていくつかの種類に分けられ、金利に関しては以下の3つがあります。
・全期間固定金利型……借入の全期間で金利が変わらない。
・変動金利型……半年ごとに金利の見直しが行われ、5年ごとに返済額の見直しも行われる。
・固定金利選択型……選択した固定期間の間は金利が変わらない。
このほか、民間のローンでは、現在返済している住宅ローンを有利な条件のローンに変えるための借り換えローンや現在の住居から新しい家に住み替える場合の住み替えローンなど、目的に合わせたローンもあり、自分に適したものを選択できるようになっています。
公的な住宅ローン
公的なローンには、勤務先で財形貯蓄をしている人が利用できる財形住宅融資や一部の自治体が実施している自治体融資などがあります。
民間のローンに比べると数は少ないですが、民間に比べて審査は通過しやすく、融資を受けやすい傾向があります。
協調融資
協調融資は民間ローンと公的ローンの中間の存在で、住宅金融支援機構と民間金融機関が連携して融資を行う「フラット35」が該当します。
フラット35は民間のローンを住宅金融支援機構が買い取って証券化し、投資家に売却する仕組みです。
住宅金融公庫融資や年金住宅融資など廃止された一部の公的ローンを引き継ぐ役割も持っています。
金利の変わらない長期固定金利ローンで、繰り上げ返済手数料もかからないため、低金利の時代に人気を集めているローンです。
年収をもとにしたローンの目安
それでは次に、実際に住宅ローンを借り入れる際の金額の目安について説明していきます。
住宅ローンでは、年収に基づいて借入可能額が決まってきます。
年収倍率による借入可能額の目安
借入可能額は新築の場合、年収の7倍が目安になります。
住宅ローンの借入可能額は、購入資金が年収の何倍に当たるかを示す年収倍率といわれる数値が目安にされ、マンションか一戸建てかといった購入する物件の種類や新築か中古かといった条件によっても変わります。
2019年度の住宅金融支援機構の調査によると、新築マンションで7.1倍、土地付き注文住宅が7.3倍、建売住宅が6.7倍、注文住宅が6.5倍になっており、新築一戸建てだと6~7倍が目安とされています。
全体の購入金額のうち、自己資金でまかなっているのは8~19%で、残りの8割程度で住宅ローンを借り入れています。
年収倍率は地域によっても違いがあり、分譲住宅の場合、首都圏だと7.0倍、近畿圏6.8倍、東海圏6.4倍となっており、土地付き注文住宅では首都圏で7.7倍、近畿圏7.5倍、東海圏7.4倍です。
自分が住んでいる場所と、どのような住宅を購入するかによっても、借入額は大きく変わると考えておきましょう。
返済負担による借入可能額の目安
年収倍率は借入額の目安にはなりますが、頭金等の費用も含まれており、実際に必要な借入金よりも大きく算出されやすく、正しい金額の算出は難しいためあくまで目安に留めておきましょう。
では、実際にどれほどの金額が借り入れるのが年収からみて適正といえるかについては、年収のうちどれくらいの割合が一年間の返済金額になるかという「返済負担率」から判断されます。
多くの金融機関では年収400万円未満では30%まで、400万円以上では35%を融資の上限に定めています。
ですが、借入限度額=返済可能額では必ずしもないので、実際にはこれより低い25%程度が安心な借入額のラインといわれています。
住宅金融支援機構の調査による全体の割合でも25~30%が一番多くなっています。
これをもとに計算すると、35年ローンとして、年収300万円の人の場合が2094万円、400万円の場合は2791万円が借入金額の目安になります。
住宅ローンの借入金額は自分の年収から判断しましょう。
いかがでしたでしょうか?
この記事を読んでいただくことで一戸建てを購入する際の住宅ローンと借り入れる目安がご理解いただけたと思います。
この記事を参考に、住宅ローンのなかから自分に合ったものを選択し、自身の年収から返済に無理のない金額で借り入れるようにしてください。
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建売住宅は土地付き注文住宅と比べると、年収倍率も低い傾向にあるため、住宅購入を検討されている方は、ぜひ一度ご覧になってみてください。
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