一戸建ての購入費用・維持費の相場
マイホームの購入は多くの人が憧れる、人生の節目の一つです。
中でも一戸建ては、家族だけのプライベート空間を存分に過ごせて、魅力的な住宅です。
そこで今回は、一戸建て購入に関する情報を豊富に紹介します。
何歳ぐらいでの購入が多いのか、費用や年収の相場がどれくらいなのか、購入後もコストがかかるのかなどについて、ぜひ参考にしてみてください。
目次
一戸建てを購入する人が多い年齢層
では早速、一戸建てを購入する人の年齢層を見ていきましょう。
ここでは、国土交通省住宅局による「令和2年度 住宅市場動向調査報告書」を参考にします。
注文住宅
同報告書によると、初めての住宅取得で注文住宅を買う人の平均年齢は、38.9歳となっています。
また、約半数が30代での購入であり、平均年収も695万円程度であることが判明しました。これは結婚や出産を機に、新たなライフステージが始まるタイミングでの購入が多いと予想されます。
また、2回目以上の住宅取得で注文住宅を買う人の平均年齢は58.9歳であり、50%以上が60歳以上でした。
平均年収も897万円に伸びており、勤続年数が長く定年間近で、家計に余裕のある世帯が多いということでしょう。
分譲戸建住宅
初めての住宅取得で分譲戸建住宅を選んだ人の平均年齢は、37.4歳です。
注文住宅よりもわずかに年齢層が若くなるのは、分譲戸建住宅が小さな子供がいる家庭に人気なことと関係しているでしょう。
また、2回目以上の住宅取得で分譲戸建住宅を買う人の平均年齢は、50.1歳です。30代・40代・50代・60歳以上で比較的均等な割合で分布しており、分譲戸建住宅がどの世代にも好まれやすいことが見て取れます。
中古戸建住宅
初めての住宅取得として中古戸建住宅を買う人の平均年齢は、43.8歳です。また、2回目以上の住宅取得で中古住宅を購入する人の平均年齢も54.7歳となっています。
全体的に30代以下の若い世代の割合が少なく、40歳以上が6~8割を占めています。
やはり、若い世代は長いライフプランを見越して、新築の一戸建てを好む傾向があるのかもしれません。
家を買う年齢や、タイミングについてはこちらの記事でも詳しく紹介しています。ぜひご覧ください。
一戸建て購入に必要な費用の相場
では、一戸建ての購入に必要な資金の相場を見ていきましょう。
一戸建ての購入資金の相場
ここでも同様の報告書をもとに、住宅の種類別に購入資金の相場を見ていきます。
土地を購入し、新築で注文住宅を建てた場合の購入資金の平均は、4606万円です。
また、分譲戸建住宅の平均購入資金は、3826万円という結果が出ています。
どちらのケースでも、自己資金比率は約25%ほどであり、資金の大半を住宅ローンで支払っているようです。
一般的な分譲戸建住宅は、既に完成した建物と土地がセット価格で売られています。
そのため、購入前から資金計画のイメージが湧きやすいのが特徴です。
他方で注文住宅は、自分の好みやライフスタイルに合った住宅を一から作れる反面、完成するまで資金の目安が立てにくい場合があります。
その際には、当初の予算をオーバーしてしまう恐れも否めません。
このような理由から、注文住宅と分譲住宅の購入資金が大きく異なると言えるでしょう。
中古戸建住宅の平均購入資金は新築戸建住宅よりも抑えられ、2894万円となっています。自己資金比率も39.4%と高いです。
このように一戸建てのタイプによって、購入資金の相場は数千万単位で変動します。
一戸建て購入に必要な費用の内訳
では一戸建ての購入に必要な費用の内訳はどのようなものでしょうか。
ここでは、一から注文住宅を建設する場合の費用内訳を見ていきましょう。
本体工事費
その名の通り、住宅本体を建てるための工事費用を指します。
本体工事費は、すべての購入資金の7~8割を占める大きなコストです。
建物の基盤を作るための基礎工事費や、外壁を塗装するための外装工事費、壁や玄関などを塗る左官工事費、台所やバスルームを設置するための住宅設備工事費など、種類は多岐にわたります。
工事費は、建築を依頼する工務店や使用する設備・材質などにより異なるでしょう。
付帯工事費
本体工事費に付随して必要となる工事費用のことを、付帯工事費と言います。
付帯工事費は、すべての購入資金の1~2割を占めるでしょう。
家を建てる前に土地を調査する地盤調査費や、エアコン設置などのための空調工事費、電気・ガス・水道などのライフラインを整備するための引き込み工事費や配管工事費などがあります。
また、建て替えの際は前の家の解体工事費用が、庭を作る際は造園工事費がかかるケースもあるでしょう。
諸費用
諸費用とは、工事費以外にかかる手続きや税金などのコストを指します。
意外と見落としがちな費用ですが、すべての購入資金の1~2割を占める大きな要素です。
不動産会社などに支払う仲介手数料や、住宅ローン保証料・融資手数料などがあります。
また、売買契約書・建設工事請負契約書・住宅ローンを借りる際の金銭消費賃貸契約書など必要書類を提出する際には、印紙税を支払わなくてはなりません。
同様に、不動産の所有権を移すための登録免許税も支払う必要があります。
さらに、一戸建てを取得すると、不動産取得税を支払うことになるでしょう。
不動産取得税額は、不動産の固定資産税評価額の4%ですが、一定要件を満たすと軽減措置が適応されるため確認が必要です。
このように、家を購入したり建設したりする際には、あらゆる分野で諸費用がかかるでしょう。
予算オーバーにならないよう、諸費用も含めた資産計画・支払いシミュレーションを事前にしてください。
一戸建て購入資金と年収の関係
多くの場合、一戸建てを購入する際には、それまでの貯蓄と今後の収入を合わせて支払うことになるでしょう。
支払いシミュレーションをする上では、年収が一つの目安となります。
一般的に、無理のない住宅の購入金額は、年収の5~7倍と言われています。
また、住宅ローンの返済期間が最長35年とすると、毎年の返済額は年収の20~25%が安心です。
年収700万円の場合を例にとって考えてみましょう。
年収の6倍である4200万円の住宅を購入するとします。
一般的な自己資金比率は25%ほどであるため、約1000万円を貯蓄から支払うと、残金は住宅ローンを借りて支払うことになるでしょう。
住宅ローンの返済期間を30年とすると、利子を合わせ年間100~140万円ほどを支払うことになります。
住宅ローンは数十年単位で付き合っていかなければならない、大きなコストです。
家計を圧迫しない程度になるよう、予算を考えましょう。
一戸建て購入後の維持費
住宅は買った後も、何かと出費があります。
では、一戸建てを購入した後にかかる維持費について見ていきましょう。
維持費の内訳
一戸建て購入後の維持費は、毎月の住宅ローン返済に加え、税金や保険料、修繕・管理費や光熱費などがあります。
一つひとつの内容を確認していきましょう。
税金
不動産を維持していくためには、「固定資産税」と「都市計画税」を支払う義務があります。
固定資産税は、毎年1月1日時点での土地や建物の所有者が支払い対象者で、税額は固定資産税評価額の1.4%です。
一般的な一戸建ての納税額の相場は、年間10~15万円と言われています。
滞納すると、給与や財産・不動産本体を差し押さえられる恐れがあるため、注意しましょう。
都市計画税は、その都市の計画事業や区画整理事業に充当される税金です。
都市計画法で定められた市街化区域内に、不動産を所有している人が支払う義務があります。
税額は固定資産税評価額の0.3%です。
納税額の平均相場は、年間3~5万円程度と考えられます。
税額を算出する上で基本となる固定資産税評価額は、購入価格の7割程度と考えておきましょう。
保険料
住宅購入の際には、火災保険への加入が条件となっていることが多いです。
また一般的に、火災保険の保証内容には火災だけでなく、落雷や爆発・風災や破損などが含まれています。
該当エリアの災害リスク評価にもよりますが、保険料は年間1~2万円程度と考えておきましょう。
その他にも地震保険や団体信用生命保険に加入する場合、追加で費用がかかります。
修繕・管理費
家の修繕費用は、築10年を過ぎると必要になるケースが多いとされています。
ただし予期せぬトラブルや災害などにより、購入からすぐに修繕しなくてはならないこともあるでしょう。
修繕内容には、外壁塗装やフローリングの張り替え、水漏れ修理などがあります。
また、間取りの変更などで大規模なリフォームをする場合もあるでしょう。
頻度や程度にもよりますが、30年間で600万円とすると、1年で20万円程度となります。
修繕費やメンテナンスについては、こちらの記事でも詳しく紹介しています。ぜひご覧ください。
光熱費など
水道・電気・ガス代などは使用量に応じて、毎月1~3万円程度かかるでしょう。
また、マンションよりも一戸建てのほうが光熱費は高い傾向にあります。
マンションと比べてどのようなところに光熱費がかかる要素が隠れているのでしょうか。
こちらの記事では、データを参照しながら一戸建ての光熱費について詳しくみていきます。
一戸建ての購入を検討していて、光熱費がどれくらい変わるのか、節約方法が気になる方は、ぜひ参考にしてみてください。
また、地域や住宅によっては自治会費や駐車場代がかかるケースもあります。
維持費合計の相場
住宅の維持費合計の相場は、年間40~50万円と言われています。
これは、住宅の築年数や状態、トラブルの有無やライフスタイルによっても異なり、あくまで目安です。
維持費をカットするためには、日頃から住宅の管理をこまめにしたり、光熱費を節約したりする方法があるでしょう。
頭金とは
住宅を購入するにあたって、まず必要になる大きなお金として「頭金」もあります。
夢の一戸建てマイホームのため、とにかく頭金を用意しなくては、と貯金を頑張っている方も多いのではないでしょうか。
では、実際にどれくらいの頭金を用意しておくと良いのか、具体的な金額を把握できていますでしょうか。
購入したい物件の金額によっても用意すべき頭金の額は変わってきます。
こちらの記事では、家購入のために必要な頭金について網羅的にまとめました。
データやシミュレーションを交えながら、現代の頭金事情について詳しく解説します。
いつかは戸建てに住みたいという方も、具体的に購入の検討を進めている方も、ぜひご覧ください。
分譲住宅にすることでコストを抑えることもできます
いかがでしたでしょうか。
今回は一戸建てを購入する年齢層や、購入から維持までにかかる費用の内訳と相場を紹介しました。
一戸建ての中でも分譲住宅は、土地と建物のセット価格が明確で、注文住宅よりも安く購入できます。
また、価値観の似た人が集まりやすく、暮らしやすいのも魅力の一つです。
ぜひ、費用やライフスタイル・年齢などを考慮して、最適な一戸建ての購入を検討してください。
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